【導入事例】セブン‐イレブン、生成AIヒューマノイド「Astra」導入へ|テレイグジスタンスとパートナーシップを締結で店舗運営が進化
- Iizuka, K

- 11月14日
- 読了時間: 4分

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン(以下、セブン‐イレブン)は、テレイグジスタンス株式会社(以下、TX)と、生成AIを活用した小売業向けヒューマノイドロボット「Astra」の開発・検証、および将来的な店舗導入検討を含む包括的パートナーシップを締結しました。両社はロボット基盤モデルである VLA(Vision-Language-Action)モデルを実装し、2029年中のセブン‐イレブン店舗への導入を見据えて取り組みを進めています。
生成AIの導入に関心が高まる一方で、「自社の業務にどのように活用すればよいかわからない」「導入後の定着が不安」と感じている企業も多いのではないでしょうか。LAUHPでは、こうした課題を抱える企業様向けに、生成AIの導入から定着までを一貫して支援するサービスを提供しています。
【導入の背景】
近年、店舗を取り巻く環境は大きく変化し、持続可能な店舗運営を維持するためには、省人化・省力化が不可欠となっています。セブン‐イレブンではこれまでも設備導入などの効率化施策を実施してきましたが、商品補充や店内調理など、依然として人手に依存する業務が数多く存在していました。こうした状況を踏まえ、より高度な効率化を推進することが本パートナーシップの背景となっています。
【企業課題】
店舗現場では、
労働力不足
反復作業の多さ
店舗運営の複雑化
などの課題が顕在化していました。特にレジカウンター内業務や商品の補充、調理などの作業は、従業員の負荷が大きい一方で、確実性が求められる領域です。こうした業務をロボットで代替できれば、省力化と運営の安定化につながる可能性があります。
【解決策】
セブン‐イレブンとTXは、本パートナーシップを通じて次の3つの重点開発領域に取り組みます。
ロボット導入が可能な業務領域の特定と効果検証
技術面・経済面の両方から、自動化が可能な店舗業務を洗い出し、導入効果を検証。
現場課題に対応したハードウェア開発
店舗スタッフの声を踏まえ、実際の業務フローに対応するヒューマノイドロボットの開発を推進。
VLAモデル実装に向けた大規模データ収集
ロボットの動作データを大規模に収集し、認識・計画・制御を一気通貫で行うVLAモデルの学習を進行。
TXが運用する飲料陳列ロボット「Ghost」の遠隔操作データ収集基盤と、セブン‐イレブン店舗の実環境データを組み合わせることで、ロボット学習用データセットの構築を強化します。
さらに、早稲田大学・東京大学・トヨタ自動車などが関わる一般社団法人AIロボット協会(AIRoA)とも連携し、事前学習用データセット構築とモデル開発を推進します。
【期待できる効果】
ヒューマノイドロボット「Astra」の導入は、単なる業務効率化にとどまりません。
特に、レジカウンター内で頻度の高い作業をロボットが担うことで、
従業員は
お客様への提案接客
売場管理
など「人にしかできない価値提供」に集中できるようになります。
ロボットと人の役割分担によって、店舗の魅力向上と新たな顧客体験の創出が期待されています。
【生成AI導入ステップ】
生成AI導入を成功させるには、いきなり全社展開を目指すのではなく、まずはテクノロジーに精通したIT部門や一部業務部門を中心に、小規模なPoC(概念実証)から始めることが重要です。
たとえば、定型業務への適用可否を見極めたり、効果の測定指標を明確にしたりといった取り組みを通じて、「どこに生成AIが効くのか」「どう使えば成果が出るのか」を社内で可視化していく必要があります。
【出典】
【まとめ】
セブン‐イレブンとテレイグジスタンスの提携は、生成AI×ロボティクスを活用した次世代店舗運営の実現に向けた大きな一歩です。Astraをはじめとするヒューマノイドロボットが実運用に近づくことで、店舗の省力化だけでなく、従業員がより高付加価値業務に集中できる環境づくりが進むことが期待されます。
2029年の導入を目指し、AIロボット協会との連携や大規模データ収集を通じたVLAモデル開発により、実用化への動きは加速しています。今後の動向にも大きな注目が集まります。



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